風・波制御し自動着桟、水工研と神戸大が実用化へ

2019年4月2日

クリックで画像を大きく表示します

水工研の大型水槽で行われる自動着桟の実験。風を受けても航路維持する

 水産研究・教育機構水産工学研究所(水工研)と神戸大学は、自動着桟の新しい手法の実用化に向け共同研究を進めている。波浪や潮流、風などの外乱で当初計画に〝ずれ〟が生じても、その都度船を目標通りに修正する制御理論に基づく。コンピューターを用いた仮想空間では成果を収めており、3月4~8日の5日間は水工研の大型実験水槽で、模型船を使った初試験も行われた。

 自動着桟は主に全地球測位システム(GPS)などを用いて着桟位置に向けた船の軌道を生成する。精密な測位と高性能の舵(かじ)、高い軌道補正能力の開発で、安全かつ短時間で船を岸壁に着ける。

 船の場合、陸上の自動駐車と違って波や風で自船の位置がずれやすい。着桟場所が洋上のイケスやブイならば位置も定まりづらく、GPS通りの運航で軌道に差異が生じ、船を損傷させる恐れもある。

 水工研など研究チームは、外乱があっても船を目標通りに動かす外乱除去制御に着目した。操船修正を指示する制御器が、目標値と比較して生じたずれを常に修正する。将来的にはカメラを使った着桟場所との距離も反映させて、外乱がなかったかのように船を動かす計画だ。[....]