青森-島根を漁業無線で非常通信訓練、有用性確認

2018年8月14日

伝達文の聞き取りに集中する青森県漁業無線局の職員

 全国漁業無線協会(全無協、八木一弘会長)は8日、漁業無線で情報を伝達する非常通信訓練を行った。大規模災害が発生した無線局で通信インフラが途絶え孤立した状況を想定。全国6か所の漁業無線局が参加した。島根県の局から発した救助要請は1000キロ以上離れた青森・八戸の局を仲介して島根の防災機関へ到達。漁業無線の有用性を確認した。
 全国規模の実施は2回目。被災局は漁業無線を使用できても、電話やファクス、インターネット、衛星電話といった通信機器が不通で、周囲の道路も寸断され、漁業無線以外に外部と連絡がとれない状況を想定した。JFしまね漁業無線局(浜田市)を被災局とし、同局から遠洋漁船に利用される8メガヘルツの短波無線で救助を要請、青森県漁業無線局(八戸市)が受信した設定で行われた。両局は出力が異なるが、青森県漁業無線局の二部勝幸局長によると、内容は「十分に聴取できた」という。
 通信文は青森の防災機関を仲介して島根の防災機関へ伝達。被害を把握し救助隊が向かったことを逆ルートでJFしまね漁業無線局へ送った。二部局長は東日本大震災の経験から「大規模災害が起きれば、緊急性を優先して通常の口調になる」とし、「さらなる時短は可能だ」との認識を示した。
 北海道の余市漁業無線局と根室漁業無線局をつなぐルート、静岡県漁業無線局と宮崎の油津漁業無線局を結ぶルートも今回、情報伝達に成功した。[....]