震災後就漁した父の作文朗読、「海とさかな」作品表彰

2018年12月12日

農林水産大臣賞が贈られた作文を朗読する坂下君
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農林水産大臣賞が贈られた作文を朗読する坂下君

 日本水産(株)(的埜明世社長)が協賛する「第37回『海とさかな』自由研究・作品コンクール」(主催・朝日新聞社など、後援・農林水産省ほか)の表彰式が8日、都内で開かれた。最優秀賞の農林水産大臣賞や日本水産株式会社賞など各賞を受賞した17人の小学生に、表彰状と盾が贈られた。
 表彰式後には、創作部門で農林水産大臣賞を受賞した坂下幸音君(岩手県宮古市立山口小学校6年生)の「それでも海へ」の作文朗読などが行われた。テーマは、東日本大震災で被害を受けて8代続いた魚屋を閉じ、宮城県女川市の漁師になった父の姿だ。「幸音は6年生。お父さんは漁師1年生。お父さんの方が下だな」と笑う父の姿を心配しながらも、誇らしく思う坂下君の優しい気持ちが読み上げられ、会場全体が聞き入った。「それでも海へ」は、震災で海の恐ろしさを経験してもなお「俺はやっぱり海と生きたい」と坂下君に語った父の思いが詰まっている。坂下君は「会えない時は、家族みんなでテレビ電話をして、漁から帰ってきたお父さんと話す」と単身赴任中の父との接し方を話した。
 講評で東京・多摩動物公園の坂本和弘副園長は「社会的な課題を横断的に取り上げている作品が多かった」と着眼点の高さに感心し、「人が魚を食べることが海と人のつながりを深めている。今後も自分の経験を生かして、創作を続けてほしい」と呼び掛けた。[....]