豊洲10年は収支均衡-市場PT試算、会計上は経常損

2017年1月27日

PTが試算した豊洲開場後の卸売市場会計の試算

 東京都の豊洲市場の経済性などを検証する市場問題プロジェクトチーム(PT、座長・小島敏郎青山学院大学国際政治経済学部教授)は25日、都庁で第5回会合を開き、豊洲市場開場後の中央卸売市場会計の推移を試算して豊洲の事業継続性を検証した。現金ベースでみると、豊洲単独で年間28億円の赤字になるが、都下11市場でみる市場会計全体では収支がほぼ均衡し、試算した10年は通常の運営が保たれることを確認した。ただ、その危うさを指摘する声も出た。

 都は、PTの指示に従い従来は築地市場を含む11市場を一体的に収支管理していたものを、初めて各市場ごとの収支として試算。現金ベースで、平成27年度は築地市場が収益50億円・費用31億円で19億円の黒字、豊洲市場が収益68億円・費用95億円で27億円の赤字と算出した。

 耐用年数を65年とした長期修繕費を考慮。11市場の整備・改修、売上高割使用料収入が5年ごとに3%減、築地市場の跡地処分収入4386億円、現状と同じ程度の一般会計補助金の繰り入れを前提に計算すると10年以上は市場会計が運用可能な資金を保てるとした。

 ただ、企業会計で重視される減価償却費のような、現金支出を伴わない費用を豊洲で考慮すると、会計書類上は経常損益が恒常的に年間で100億円を上回る赤字になる。現金と会計上のズレが評価を難しくした。小島座長は、減価償却費を除く扱いに「運営が回るといっても、普通の企業会計的にはなかなか妥当と判断されない」と指摘し「赤字を10市場に背負わせていいか」「60~70年使うのだからもう少し先をみるべきだ」と論点として提示していた。[....]