石狩湾系ニシンシンポ、増加背景は若齢親魚の保護奏功

2018年1月22日

 北海道のニシンをテーマにしたシンポジウム「地域性ニシン資源の造成と管理」(水産海洋学会主催)が18日、札幌市で開かれ、ニシンの生態や種苗放流事業などについての報告が行われた。道立総合研究機構・中央水産試験場の星野昇氏は、近年漁獲水準が増した石狩湾系ニシンについて、種苗放流事業の効果に加え、漁業者による若齢親魚を獲り控える取り組みが資源増大の背景になったと解説、こうした取り組みの重要性を強調した。昨年発生した2017年級の資源が有望だったことも伝えた。
 石狩湾系ニシンは小樽や石狩、留萌などで年明けから春に漁獲される。2000年代初めまでの漁獲量は200トン前後だったが、07年以降は1000~2000トンで推移。今年も好調な滑り出しが伝えられている。資源増加の端緒は1995年級で、その後の道による資源増大プロジェクト(種苗放流事業)で資源が底上。2001年には卓越年級群が発生したうえ、刺網の網目規制(2寸目)と3月下旬での漁切り上げにより、2年魚などの保護が図られたことで、「(年魚、4年魚として生き残り、次の資源が形成されていった」と述べた。調査によると、若齢魚の産卵期に当たる3~4月に産卵された稚魚の生残は相対的によく、若齢魚の保護は資源造成のうえで重要という。資源が良好な今こそ「将来の減少局面を想定し、減少を食い止める方法を検討しておくことが重要」と訴えた。[....]