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温暖化対策に藻場拡大、「ブルーカーボン研究会」発足

2017年2月16日

 地球温暖化対策に向けた新たな対策や環境保全を目指し、藻場による温室効果ガス削減に向けた枠組みの構築を進める研究組織「ブルーカーボン研究会」(事務局・みなと総合研究財団など)が今月、学識者ら有志が集まり設立された。沿岸域における炭素固定効果の評価や技術開発が進められる。

 陸上で森林などが吸収・固定する炭素をグリーンカーボンと呼ぶのに対し、海洋に存在する海藻などが吸収・固定する炭素は「ブルーカーボン」と呼ばれ、近年は重要性が強く指摘されている。特に日本は広大な海藻類の多い沿岸域を抱え、温暖化の抑制につながる炭素固定効果は大きい。

 一方で食害や海洋環境の変化による磯焼けは全国に広がっている。藻場回復に向けた地域での地道な取り組みは進められており、回復の余地は少なくない。これまでは産卵場や稚魚の育な生物多様性として藻場の回復を目指してきたが、温暖化対策の観点でも藻場造成が加速することが期待される。

 港湾空港技術研究所の桑江朝比呂氏ら学識者らで構成され、水産庁(整備課)もオブザーバーとして加わる同研究会は、①沿岸域における藻場の分布などの現状把握②藻場などの拡大に向けた課題の整理③ブルーカーボンの評価手法の検討④藻場などの拡大に向けた社会的な枠組みの検討-などを掲げる。将来的にはブルーカーボンの目標設定などにつなげていく考えだ。

 10日の設立記念講演会では、水産庁の山本竜太郎整備課長が「水産庁における藻場の保全・創造の取組」をテーマに「藻場・干潟ビジョン」や水産多面的機能発揮対策を通じて取り組みを報告した。[....]