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消費税納付義務の漁業者急増か、「総額処理」変更で

2019年5月7日

 消費税に軽減税率が10月から導入されると、漁業者が産地市場に委託している鮮魚などの販売にかかる課税売上高(税抜きの売上高に相当)の計算方法について「総額処理」が義務化される。対応の検討進む中で、消費税の納税義務が生じる漁業者が急増する可能性が指摘されている。

 漁獲物が最初に取引される産地市場を管理・運営する漁協などは、委託を受ける販売業務で、販売の消費税率が軽減税率8%の一方、委託手数料が通常税率10%になることに伴い、計算方法の変更が必要か検討をしている。鮮魚などの販売時消費税額計算は、卸売市場の委託手数料を差し引いたあとの金額を課税売り上げとする「純額処理」が多い。その場合も軽減税率制度導入以降は鮮魚の販売高を課税売り上げとし、委託手数料を課税仕入れ(10%)とする「総額処理」に変える必要がある。

 変更されると漁業者は、課税期間の途中で課税売り上げの考え方を変更。さらに、課税売り上げが今までより「大きく」なるため、「事業者免税点制度」の適用の可否に影響が及ぶ可能性がある。

 また税務上の処理をするうえで、委託手数料以外の控除項目(例えば箱代、氷代、燃油代などの諸経費)の金額についても販売高から差し引いたものを課税売り上げとしているケースが少なくない。

 課税売り上げの計算方法の「純額処理」から「総額処理」への変更の影響はさらに大きくなり「免税事業者のはずの漁業者の中から、想定以上の数が課税事業者に転じる可能性がある」(業界筋)。[....]