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海洋酸性化日本も、クリンガー米ワシントン大教授に聞く

2019年5月21日

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「日本でも対策を急ぐべき」と語るクリンガー・米ワシントン大教授

 地球温暖化の影響とともに海の酸性化が大きな社会問題になっている。海洋の酸性化などに詳しい米ワシントン大学教授でワシントン海洋酸性化センター所長を務めるテリー・クリンガー氏に海洋酸性化がもたらす漁業への影響や、漁業者や行政、消費者はどのように行動すべきか聞いた。

 ◇問い/米国の漁業者が海洋の酸性化に危機感を抱いたきっかけは。

 ◆クリンガー教授/米国西部ワシントン州とオレゴン州では2005年から09年にかけて、カキ養殖で幼生が大量斃(へい)死した。当初は貝類の病気が考えられたが、そうではなかった。海水は通常pH8・1程度から、条件によっては7・2程度まで酸性化する。わずか0・9の違いのように思うかもしれないが、海洋生物にとってその差は非常に大きい。現在、世界的には、空気中の二酸化炭素(CO2)濃度の上昇と温暖化とともに海水の酸性化が徐々に進んでいるが季節的、地域的にみると大きな変動が起きることがある。

  ◇問い/日本はどのような対策を進めていくべきでしょうか。

 ◆クリンガー教授/日本でもカキ養殖の被害が出ているなら、すぐに海洋環境のモニタリングを行う必要がある。対応策として石灰の散布などを行うことを考えればいいと思う。海洋環境に問題が発生していた場合には、行政も海洋環境管理施策などに取り組み漁業をサポートしていく必要がある。水中のpHが低くなり酸性化したことが原因だということが分かった。[....]