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海外に広がる日本の浮沈式養殖技術、災害に強く現地に最適化

2016年4月13日

浮沈式イケスを導入したサマール島の海域

 2013年11月、フィリピンに同国観測史上最高風速の台風(現地名・ヨランダ)が直撃した。最大被災地域のサマール島、レイテ島の漁業被害は甚大で、「漁業が終わった」ともいわれたという。だが、「Build Back Better=元に戻すのではなく、よりよい姿にする」を合言葉に、日本の技術と経験を生かした支援が展開され、災害に強い養殖業が進んでいる。

 国際協力機構(JICA)の復旧・復興支援において、水産部門では被災漁民の生計手段確保に向けた事業が実施されている。注目は日東製網が特許をもつ高密度ポリエチレン製の浮沈式イケス枠で、空気と水を置換して、イケス自体を浮上または沈下させる。通常は浮上状態で用い、台風が来た時には沈め、影響を回避する仕組みだ。イケスはバルブを開けると水が入り、自重で沈下する。逆に浮上は、漁船エンジンで駆動するコンプレッサーを活用して管の中に空気を送る[....]