水産物輸入13%減で加工原料不足拍車、2月貿易統計

2017年3月31日

 財務省が30日に発表した2月の通関統計によると、輸入は主力魚種を中心に減少し、昨年6月以来の大幅な落ち込みとなった。一方、輸出は円高に向かったにもかかわらず好調を維持し、昨年9月以降の持ち直し傾向を維持した。

 2月の水産物(非食用水産物を含む)輸入は14万1573トン、1002億3268万円で、昨年の同じ月と比較して数量が13・5%減少するとともに、金額も8・6%減少した。輸入は昨年後半から増減が一進一退を続けていたが、2ケタ台の落ち込みは昨年6月の15・2%減に次ぐ大きな幅。例年2~3月は輸入が1年のうちで最も落ちる時期ではあるが、近年そこを穴埋めしてきた南米チリ産のギンザケやトラウトが大きく減少しているほか、冷凍エビやマグロも後退。輸入の柱をなす3魚種が長期的に伸び悩んでいることも影響している。

 養殖エビは生産国の端境期で出荷量が少ないなりに米国市場などと競合。サケ・マスも北米・北欧が高値で安定し日本向け出荷が絞られるなど国際マーケットに翻弄(ほんろう)されている。

 日本近海の大衆魚が軒並み大きく減産し、ただでさえ加工原料が減っている中で、大きなよりどころである輸入原料も減少、あっても異常な高値が続く中で、特に加工業者の疲弊が心配されている。小売段階での製品高騰も募り、輸入魚の減少は水産全般の需給を大きく崩す一因にもなっている。

 一方で、2月の輸出実績は5万1420トン、270億4932万円で、昨年同月を数量で8・5%、金額は21・4%ともに増加し、数量は昨年9月以降、これで6か月連続のプラスとなった。[....]