歌津式循環磯焼け対策に世界が注目、豪州などで導入へ

2017年3月9日

歌津式循環型に関心を寄せる豪州タスマニアでも大量発生ウニ駆除が課題

 JFみやぎ歌津支所青年部(宮城県南三陸町歌津)の「磯焼け対策事業の取り組み-ウニノミクスと3本の矢」に、世界が注目している。海外でも磯焼けが深刻な問題になっているためだ。補助金に頼らず藻場を回復させたい関係者の中で「UTATSU」は、一種の共通語になっているという。
 磯焼けの原因とされるウニを駆除(回収)し、養殖で身入りを回復させて販売、それにより得た収益を磯焼け対策の資金としてウニ駆除に充てる取り組み。自前で藻場を回復させる循環型の資源管理で、同時にアワビなど磯根資源も増やしていくアイデアだ。効率的に身入りをよくするため、実績あるノルウェー産ウニ養殖用飼料を、痩せたウニに週1回の10週間給餌すると、歩留まりは20%を超えた。この結果を受け日本農産工業は昨年ライセンスを取得、日本向けの餌を開発している。

 同じ磯焼けで悩む各国に知れわたり、豪州やカナダ、オランダなどから、歌津への視察が相次いでいる。一連の知識や技術を統括するノルウェーのベンチャー投資会社・カストンインターナショナルの武田ブライアン剛社長によると、海藻類の消滅が著しく、海藻を餌とする磯根資源のロブスターやアワビが激減している豪州のタスマニア州で特に関心が高いという。タスマニア大学は同町を視察、青年部員と意見交換して事業の必要性を確認。州政府もウニ駆除を目的とした養殖を許可した。オセアニア最大のサケ養殖企業・タサールも事業に参画するなど、「州全体が本腰を入れている」(武田社長)という。育てたウニは、豪州の日本料理屋などに卸される予定。[....]