東野JFいしかわ漁青連会長/ノドグロ守れる漁業に

2019年1月22日

地物が急騰しているノドグロ(左)トンブーム過熱を懸念する東野会長

 「石川県の魚は?」と尋ねて、水産関係者なら「非常に多種多様で四季折々に違う」と答えるだろう。しかし多くは「ノドグロ」を真っ先に連想する。金沢市近郊でのノドグロブームは過熱している。
 金沢市近郊で消費されているノドグロの産地HACCPほとんど九州や韓国。地物は1割程度だ。ただ「現地で食べるのなら地物で」が人情だろう。結果、数少ない地物が重宝され異常高騰している。
 そんな状況に強い危機感を覚えているのが、輪島で刺網漁を営む東野竹夫JFいしかわ青壮年部連合会(漁青連)会長だ。ノドグロの地物は昨年浜でキロ1万円を超えた。かつての3倍。主力の500グラム級だけでなく、150~200グラムさえ市場に並ぶようになった。
 まだまだ昔ながらの獲ったもん勝ちの気質が強くノドグロ漁場をめぐる漁獲競争に拍車を掛けている。「ボールペンほどの長さに育つのに4年もかかる。なのになぜ1年待てないのか。1年待てばキロ2000円が、6000円にはなるのに」と嘆く。
 東野会長は、北陸新幹線開業前にノドグロを含めて神経〆をして差別化し、輪島全体のブランドにしようと取り組んだこともあった。しかし、結局は大きな形にならなかった。獲って魚市場に出すだけでも高値で売れる。そんな状態が続いたからだ。
 ただ、そうした閉塞感にも最近ようやく変化が兆した。自分よりも下の漁師数人に問題意識が芽生えてきたのだという。きっかけは同じくノドグロが獲れる長崎・対馬への漁青連の視察旅行だった。[....]