日本の漁業外交政府一貫性ない、PNS法律顧問ら指摘

2016年10月4日

「VDSは成功している」と会場の質問に答える氏アコラウ㊨とサヒーブ氏

 笹川太平洋島嶼国基金が9月30日、都内で開催した「太平洋島嶼国による漁業外交とその影響力の強化について」をテーマにしたセミナーで、日本の漁業外交について、ナウル協定締約国グループ(PNA)のトランスフォーム・アコラウ法律技術顧問とマーシャル諸島のマリア・サヒーブ水産局国際漁業政策分析官が講演。まき網漁業で導入した、一隻が一日当たりの入漁料を支払うVDSについて理解を求めるとともに、今後の漁業外交のあり方について議論した。

 PNA所長代理やCEOを歴任したアコラウ氏は、島嶼(しょ)国での漁業について「日本は重要なパートナー」としつつ、「中国や欧州連合(EU)など新勢力が台頭してきている」と大きく変化している現状を説明。「潮目の変化」について、1979年の南太平洋フォーラム漁業機関の設立と、2010年のPNAの立ち上げの影響を挙げた。特にPNAは日本では隻日数方式といわれるVDSを導入するきっかけとなったとし、「従来のわれわれは漁業に対して傍観しているだけだったが、新しい力学が生まれた」と異議を協調。日本の漁業外交についても「(現地で)ジョイントベンチャーで合弁企業をつくるが、他国がつくるような大規模な水産施設はできていない。政府として(外交と政策に)一貫性がないのでは」と問題提起した。[....]