宮城マダラ石巻は前年の3割、稼ぎ時水揚げ減で深刻

2016年12月13日

 宮城県でマダラの不漁が深刻化している。原因は高水温による漁場の分散。漁獲がまとまらず、秋以降はどの船も「水揚げ激減」という窮状に見舞われている。冬場は「白子持ち」が獲れる“稼ぎ時”だが、師走半ばを迎えても改善の兆しはなし。「一刻も早く好転してほしい」と思いは切実だ。

 宮城は全国を代表するマダラの生産県。底びき網、はえ縄、刺網などでほぼ周年漁獲があり、過去3年はいずれも1万トンを超す実績を残した。しかし、今年は春先から全般に低調で、盛漁期の秋冬を迎えても一向に上向かない状態が続いている。

 最大水揚地・石巻は9月が前年比43・9%減の162トン、10月が56・1%減の98トン。11月も72・1%減の85トンと「過去にあまり例がない」ほど落ち込んだ。12月に入っても低調ぶりは変わらず、7日現在、70・8%減の19トンにとどまっている。主力漁業種の沖合底びき網の先月の漁獲量は所属12隻の合計で38トン、前年のわずか1割程度に終わった。県沖合底びき網漁協の鈴木廣志組合長は「全船で大型の保冷タンクを導入したのだが、活躍の場がない」とため息。

 不漁の主因は深海域に波及する北上暖水塊。水深200メートル域に広く流れ込み本来の水温(4~6度C)とかけ離れた10度C前後になっている。浜値は上昇。鮮魚、加工業者は「高値を付ければ消費地に通らない」と厳しいい買い付けを強いられている。[....]