増枠見送りWCPFCに太田代表「残念で仕方ない」

2018年9月11日

「漁業者の苦労を緩和したかった」と語る太田政府代表(左)と宮原議長

「漁業者の苦労を緩和したかった」と語る太田政府代表(左)と宮原議長

 太平洋クロマグロの増枠は、来年以降にもち越されることになった。4~7日に福岡市で開かれた中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)北小委員会では、資源評価で昨年決めた漁獲制御ルール(HCR)の増枠条件は満たしていたが、米国、欧州連合(EU)などが「時期尚早」と反対した。記者会見した水産庁の太田愼吾審議官(政府代表)は、「少しでも枠を増やして漁業者の苦労を緩和したいと昨年決めたルールに従って増枠を提案したが、残念で仕方ない」と無念さをにじませた。
 日本は昨年決めたHCRのもと、小型大型それぞれ15%増枠を提案した。韓国、台湾を除き増枠に反対。「譲歩案を示し合意できる雰囲気ではなかった」ほど(太田審議官)かたくなだったという。
 「時期尚早」とした理由は、依然資源量は初期資源の3・3%にとどまったためだ。自分たちで決めたHCRを満たす条件にも、ルールを決めてからわずか1年後の適用に不安を感じたようだ。
 「時期尚早」の課題を具体的に解決するため、全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)との合同会議は、北太平洋マグロ類国際科学小委員会(ISC)に対し、新しいデータを入れた資源状況の確認を求める議長ペーパーを作成した。宮原正典議長は、「来年、増枠に向けてどんな課題を克服すればいいかをはっきりしておかないと同じ議論を繰り返す」と、議長ペーパーを提示した理由を説明した。[....]