[1043]全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第92回会合の結果について

2017年10月16日

 去る7月24日から29日まで、メキシコのメキシコシティにおいて、全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第92回会合が開催されました。IATTCは、東部太平洋のカツオ・マグロ類資源の持続的利用を目的とする地域漁業管理機関です。
 会合には日本、韓国、中国、米国、メキシコほか中南米諸国、EU、台湾等の21のメンバー、その他協力的非加盟国等が参加しました。
 今回の会合では、現行のメバチ・キハダ保存管理措置が本年末で期限が切れることから、これらの資源について、最新の資源評価結果に基づき今後数年間の保存管理措置を作成することに議論が集中されました。
 2018年移行の措置について、IATTC科学事務局が資源状態の悪いキハダ資源を念頭にまき網漁業禁漁日数増加(62日→72日)を勧告したことを受け、勧告通り禁漁日数を増加する米国提案、集魚装置(FADs)による規制や小型魚漁獲制限などを含む中南米提案、FADs設置数規制に関するメキシコ・コロンビア提案、など多くの決議案が提出されました。
 また本年の措置に関し、漁法別漁獲上限による8月からのFADs禁漁を避けるべく漁獲上限制度の廃止提案がエクアドルより提出されました。これらの提案を元に、会議最終日深夜まで集中的議論が行われた結果、2020年までの新たな保存管理措置が採択されました。
 2018年移行の措置としては
①禁漁日数増加(62→72日)に加え、
②FADs使用制限数の設定(大型まき網 450基)及び位置情報等の報告義務、
③FADs禁漁15日前からのFADs設置禁止、
④大型まき網漁船(魚倉容積1,200立方メートル以上)による禁漁15日前から行ったFADs操業数
と同数のFADsの回収義務等、FADs操業に関する新たな規制が多く設定されました。
 また2017年の措置としては、漁獲上限制度を廃止する代わりに10日間の禁漁期間増加が決定されましたが、そもそも漁獲上限に余裕のあったイルカ巻漁業については当該10日間についてFADs操業禁止を条件に操業継続が認められました。
 はえ縄漁業については、メバチの米国向け漁獲限度量750トン等が合意されましたが、我が国はえ縄漁業のメバチ漁獲枠(32,372トン)に変更はありません。東部太平洋における日本漁船にとり最も重要な魚種はメバチです。メバチを最も漁獲し、かつ小型魚を多獲するまき網漁船の休漁期間を増加したこと及びFADs使用に多くの規制が設定したこのメバチ・キハダ保存管理措置は、同資源の回復へ相応に貢献するものと考えられます。
(水産庁国際課)
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