人工種苗「蒲焼」商業化へ前進、水産庁と養鰻機構など

2019年6月24日

250グラムに育った養殖ウナギ㊤天然と遜色ない人工種苗ウナギの蒲焼㊦ 

 水産庁と水産研究・教育機構、(一社)全日本持続的養鰻機構(養鰻機構)は21日、農林水産省で報道陣を対象に、民間業者2社に分与し試験養殖した人工シラスウナギを使った養殖ウナギ試食会を開催した。天然シラスウナギと人工シラスウナギを使った養殖ウナギの食べ比べではその違いのなさが関心を集め、種苗を提供した水産機構は、「商業化に一歩前進」と語った。

 ㈱鹿児島鰻と山田水産㈱が、水産機構が育てたシラスウナギを150尾ずつ養殖した。鹿児島鰻は、養殖した人工シラスウナギのうち36%が出荷する大きさまで到達しておらず、21%が死亡したものの、46%(70尾)が50センチ前後の250グラム以上に育ち、今回蒲焼として提供した。

 2社によると、「天然シラスウナギと人工シラスウナギでは成長速度や加工歩留まりなど生産におけるコストは変わらず、通常の周年養殖と遜色はなかった」としたが、「初期の餌付きの悪さや池入れ後の淡水馴(じゅん)致が今後の課題」と指摘した。水産機構は、「天然と遜色なく生産できてひと安心、商業化に近づいた大きな一歩だ」と意義を評価している。[....]