中国市場・三菱商事の挑戦①「安全・安心」に商機あり

2016年12月6日

上海・高島屋の鮮魚売り場に立つ曾波上海大菱総経理

 世界各地の水産資源の調達力を高めるだけではなく、安全・安心な水産物を消費者に安定供給できるよう販売力を強化している三菱商事。水産物需要の拡大が目覚ましい中国市場における販売を視野に3年前、中国有数の水産会社・浙江大洋世家股扮有限公司(以下、大洋世家、杭州市)と水産物加工販売会社・浙江大菱海洋食品有限公司(以下、大菱、杭州市)を合弁設立した。それから3年、中国市場はどのように変化し、大菱の販売はどのように伸びているのだろうか。

急成長してきた中国経済。食に関するニーズは沿海地区を中心に、内陸へもインフラ整備とともに広がりをみせている。特に最近では「安全・安心」を一つのキーワードに、需要の高まりをみせる。特に日本産は「日本産=安全・安心」の代名詞として水産物需要をさらに底上げしているようだ。

 上海の中心虹橋路にある高超部・高島屋の鮮魚売場を3年前と同じように視察した。大菱の子会社「上海大菱」のテナント事業の一つ。北海道や長崎県から空輸で運ばれてくる日本産鮮魚を中心に魚介類がいっぱいに並べられ、ひときわ目立つようにディスプレーされている。マルイチ産商が扱う鹿児・JF東町漁協の養殖ブリ「鰤王」も店頭に並ぶようになり、人目を引く。

 上海大菱の曾波総経理は、販売の伸びについて「若い人が『オシャレ』という感覚で刺身を食べる。小さな子供をもつ親は、わが子には安全でよいものを食べさせたいという思いもあるようだ」と分析。[....]