中国サバ漁獲報告の倍の30万トンか、水研機構が解析

2017年4月14日

 日本の排他的経済水域(EEZ)に隣接する道東・三陸沖の太平洋公海で操業する中国漁船の漁獲が、2016年にサバで30万トン以上、サンマやイカなどと合わせて約50万トン(16年6~9月)に達すると推定されることが分かった。水産研究・教育機構(水研機構)が人工衛星を活用した情報などから解析し、13日に開かれた自民党の水産総合調査会(浜田靖一会長)の勉強会で報告した。漁業資源を管理する北太平洋漁業委員会(NPFC)に対する中国政府の報告の2倍に相当する。

 水研機構の宮原正典理事長によると、中国漁船2隻で横浜スタジアムが発する照明灯に相当する大光量の集魚灯を用いて操業することに着目。人工衛星(S-NPP=スオミ、エヌ・ピー・ピー)による夜間の光データのモニタリングに加え、搭載が義務付けられている自動船舶識別装置(AIS)を活用した運搬船動向、海洋の水温データによる魚種の推定も含めて総合的に解析。「同水域でサバを対象に操業する中国の大型漁船は100隻超、漁獲量はサバだけ少なくみても30万トン超、全体では50万トンを推定」とし、「15年以降回復基調にあるサバ資源への悪影響が懸念される」と報告。「公海での操業実態が分からなければ精度の高い資源評価はできない」とし、今後もモニタリング技術の一層の高度化を進めていくと説明した。

 同水域の16年の中国漁船の急増は、水産庁の取締船による視認でもIUU(違法・無規制・無報告)漁船も含め288隻を確認、前年の1・5倍に増えていることが報告されている。[....]