メバチ・クライシス②/皆が食べるバチの復活を

2019年10月2日

クリックで画像を大きく表示します

「昔はマグロ=バチだった」と話す斎藤部長(左)、「きれいな赤身を食べてほしい」と語る先崎専務(右)

 400種類以上の水産物が集まる東京・豊洲市場で、扱い数量ナンバーワンを誇るのが冷凍メバチだ。同市場で最もマグロの取引が多い東都水産大物部の斎藤準執行役員部長は「メバチは刺身マグロでいちばん流通している魚種。回転寿司も高級店も宅配寿司も扱うし、ピンからキリまであって断トツの数量がある。皆の口に入る魚だ」と話す。斎藤部長は冷凍メバチの筆頭セリ人を長年務め、築地時代から30年にわたりセリ場を見続けている。上場量は目に見えて減少し、特に直近5年は激減したと感じている。「いちばん食べているのはバチのはず。鮮やかな赤身の魚というのは実は少なくて、代わりが利かない魚。昔は『マグロ=バチ』だった。もう一度復活してほしい」。

 「築地仲卸 濱翔」の先崎智之専務も30年近くメバチと向き合ってきたベテランだ。豊洲でメバチへの思いが強い人をたずねると、必ず名前が挙がる人物だ。「数量的にも価格的にも、メバチはこれからもマグロ消費の中心であり続ける。価格優先の魚をみると、もっとよいマグロがあるのにと悲しい気持ちになる。きれいな赤身のマグロを食べてほしい」と熱く語る。[....]