ニホンウナギ分布を河川環境ⅮNAで判別、神戸大など

2019年3月4日

電気ショッカーによる採集調査(左)と環境DNA分析用の採水(右)

 神戸大学大学院理学研究科の板倉光日本学術振興会特別研究員らの研究グループは2月28日、河川の水1リットルの環境DNAの測定を通じ、絶滅危惧種のニホンウナギの生息状況を容易かつ正確に把握できるとする研究成果を発表した。同日付の英国科学誌「Aquatic Conservation:Marine and Freshwater Ecosystems」に掲載された。

 環境DNAは土や空気、土壌などのサンプル中に含まれるが水の場合は、魚類など水生生物の排せつ物や粘液、表皮など剥がれ落ちた細胞に由来するDNAが含まれる。国内の10河川125地点の電気ショッカーを用いた定量採集調査の結果と、環境DNA量をリアルタイムPCR法(特定のDNA断片のみを増幅して得る方法でリアルタイムに監視・測定する方法)の結果を比較・分析した結果、ニホンウナギが確認された91・8%(61地点中56地点)でウナギの環境DNAが検出され、低密度のため採集されなかった35地点でも環境DNAが検出された。

 見落としもある電気ショッカーを用いた定量採集調査に代わり、効率的な手法として注目を浴びそうで、グループは「ニホンウナギの河川内での分布をよりも高精度で検出できる」とし、個体数・生物量と環境DNA濃度が相関から、環境DNA量で個体数・生息数をある程度推定できるという[....]