サクラマスすくすく、稚内カタクラフーズ養殖試験順調

2018年11月22日

サクラマスに給餌する藤山主任

 北海道稚内市の水産加工、㈱カタクラフーズ(猪股和範社長)が挑戦しているサクラマスの陸上養殖試験が順調に推移している。サクラマスは生残の最大課題と目されていた高水温期の夏場も乗り越え、すくすくと成長。来春までの一つの目標である、平均体重1キロ超えの達成もみえてきた。
 試験は低利用資源のホタテのウロを活用した配合飼料を用い、サクラマスの陸上養殖技術を確立させることが目的。同社と道立総合研究機構栽培水産試験場(室蘭市)が、道の補助事業である「ホタテ未利用資源等を用いたサケ科魚類養殖魚の質的向上に関する研究」の一環として行っている。
 6月5日から同社の敷地内に設置した直径3メートル、深さ1メートルの円形水槽で開始した。投入した稚魚は、道総研さけます・内水面水産試験場(恵庭市)で生産した体長12~13センチ、体重60グラム程度の200尾。水槽には近海からくみ上げる海水をかけ流し式で供給。ホタテのウロからカドミウムを除去して抽出した「ホタテウロエキス」を添加した配合飼料を給餌し育ててきた。
 大量斃(へい)死などは起きず、9月初めの時点で約150尾が生残。藤山主任は「水温上昇により全滅の可能性もあった中、多くが生き残った。個体によって(高水温に)ある程度耐性があることが分かった」。三坂研究主幹も「(150尾の生残は)評価してよい結果」と指摘している。[....]