イカ原料難で加工業界深刻、スルメ大不漁で2倍に暴騰

2016年12月12日

 イカ加工業界がかつてない深刻な原料難に直面している。国産スルメイカが極度の不漁に見舞われ、魚価が前年の2倍以上の“異常高”となっていることが主因だ。各メーカーは製品値上げや量目変更、一部休売など対応を図るが、コスト増は吸収し切れず、原料供給の先行き不安も解消されていない。
 漁業情報サービスセンター(JAFIC)集計による全国主要産地の1~11月のスルメイカ水揚げは、生鮮が前年同期に比べ48%減、冷凍が17%減。年内の全国の生・冷合計水揚げは低水準だった昨年の10・6万トンにさえ遠く及ばず、「7万~8万トン止まりか」との観測も出ている。10万トンを割れば、昭和61年(6万1000トン)以来30年ぶりとなる。
 近年の不振で原料在庫水準が低下していたところに、新漁も「歴史的不漁」で、原料の買い付け競争は激化。生鮮イカの主要産地の平均単価(JAFIC集計)11月は805円(154%高)、冷凍も873円(120%高)と前年の2倍以上に暴騰上昇した。
 北海道・羅臼や青森・八戸では、原料向け生鮮イカの箱単価が一時2万円を突破。関係者によると、買い付けは量販店やコンビニエンスストアに珍味製品などの「納品義務」を負う大手業者。イカ以外にも多様な魚種の製品をもちコストをプールできることから、イカは「採算より数量確保」の姿勢で臨み、高値を提示。この動きが「数量の減少率以上に相場が過熱した一因」と指摘されている。[....]