「水産業に伸びしろあり」、「水産セミナー」パネルディスカッション

2015年2月27日

水産業の可能性が語られたパネルディスカッション

水産業の可能性が語られたパネルディスカッション

 水経セミナー「水産日本復活への提言」(水産経済新聞社主催、大日本水産会、JF全漁連協賛)が25日、東京・霞が関の霞山会館で開かれた。水産業の可能性や課題について、異業種やほかの業界から水産業に入った若手経営者らが登壇し、「水産業こそ成長余力が大きい産業」と、認識を共有。「わずかな変化で大きな利益を生んだ」など、さまざまな事例が報告される一方、伸びしろを生かすには、情報不足や閉鎖的な体質、経営意識の希薄さ、マーケティングの弱さを改善し、一人ひとりが自ら変わる気概をもって時代変化に対応する必要性が語られた。

 パネルディスカッションは、水産卸・販売を行う?宇和島水産の井上博登社長、中型巻網船団などを束ねる?GHIBLIの坪内知佳社長、モノづくりの集積地・大田区から大田ゲートウェイ?の淺野和人社長、国産水産物の輸出戦略に挑む?食縁の有路昌彦社長、水産庁防災漁村課の木島利通課長の5人がパネリストとして登壇。大東文化大学の山下東子教授がコーディネーターを務めた。

 サントリーを退社し、産地と消費者を結ぶ水産会社を起業した井上社長は、「情報不足を最も感じる」と指摘する。「浜の情報(漁獲者や漁法、鮮度処理の方法など)の伝達が付加価値となり、従来比1・5倍の価格差でも売れた。産地と消費地を結ぶ成功モデルをつくりたい」と話した。
 コンサルティング業から一念発起した女性経営者・坪内社長は「(古い体質を引きずりがちな)漁業者と互いに歩み寄りながら6次産業化を進めている。アプローチの仕方を少し変えるだけで、水を吸うスポンジのように成長する」と語り、「時代の流れを追いかける存在でありたい。一次産業者の学習の輪も広げたい」と意欲をみせる。[....]